千葉大学に勤める職員の方の言葉。
3月いっぱいで、大学内の職員の方々が多く入れ替わった。
大学では様々な仕事があるが、清掃を中心に仕事をしてくれる方もいる。
休み明けは、カラスがゴミ箱を漁って散らかすため、ものすごく汚くなる。
大学のゴミ箱は、学生だけでなく、土日に通る他の人々も捨てるため、ゴミ箱があふれかえる。
カラスにとっては、最高の餌場である。
以前、あまりにひどい惨状なので、取材をして教材化した。
(詳細は『教育技術』誌の道徳の授業に掲載されたので省略。)
子どもにも現状を知って欲しいと思ったからである。
自分たちの通学路がきれいなのは、自然で当たり前のことではないと知って欲しかったからである。
毎朝清掃をしてくれるその方に、インタビューをした。
「毎日こんなに散らかされて、大変じゃないですか?」
すると、笑顔でこう答えられた。
「落ちてたら、また拾うだけですよ。
それが仕事ですから。」
ガツンと頭を殴られたような衝撃を受けた。
その姿勢に、頭を下げるしかなかった。
仕事に対してグチを言っている場合ではない。
それが仕事である。
以前「仕事の9割は忍耐」という言葉を紹介したが、あれに通ずる。
完全に「参りました」という感じである。
この方も、3月にご退職をされた。
私が「おはようございます。」と挨拶をすると
「松尾先生。私、今月いっぱいで退職いたします。ありがとうございました。」
と、一度しか紹介していない私の名前を呼んで、丁寧に挨拶をしてくれた。
やはり、一つの事を徹底する人は、他もできているのである。
一事が万事。
凡事徹底。
周りの人から学べることは、本当に大きい。
常に感謝を忘れずに過ごしたい。
2017年5月29日月曜日
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