2016年1月26日火曜日

児童虐待を防ぐ

前号に関連して、ずっと関心のあるテーマ「児童虐待と子育て」について。
いらいらして、つい叩いてしまったという経験のある親は多い。
それが習慣化して、子どもだけでなく親も苦しんでいるケースも多いという。

児童虐待は、最も大きな社会問題の一つであると思う。
2014年の厚生労働省のデータによると、日本の児童虐待の報告件数は8.9万件。
24年連続で最多更新という。
数が増えたことについては、数え方の変化もあり、単純にどうこう言えない。
報告件数が増えたというのは、ひどくなったというより、むしろ社会の問題意識が高まったと見る方が妥当である。
学校の体罰問題と同じで、件数増加自体が騒がれるが、実情としては確実に減っている。
世論が湧き立つこのご時世に、学校という場で堂々と叩くというのは、よっぽどである。

ただ、児童虐待については、家庭という第三者のない密室が故に、非常に報告されにくい。
それも考えると、やはり実際には未だ虐待が多いという印象は否めない。

よく言われる通り、虐待を受けた子どもはいずれ何らかの形で復讐をする。
「叩いて(苦痛を与えて)いうことをきかせる」という思考パターンが習慣化されるためである。
虐待をした親に直接いく場合もあれば、罪のない生まれてきた我が子に虐待が連鎖していくこともあるという。

親への復讐が、介護の場面で出ることも多いという。
それが自分の親に出るならまだ自業自得とも言えるが、赤の他人に出ることもある。
超高齢社会の日本にとって、誰しもに関わる大変な問題である。

そもそも、子どもにすべきは、虐待でなく躾である。
身を美しく、つまり、良い人に育つようにするのが躾。
親の都合のいいようにする虐待とは、全く別の行為である。

仮に、大人の都合で、理不尽に叩いたり罵声を浴びせたり無視したり放置したりすることを、継続的に行うことを虐待とする。
この行為の真逆を考える。
撫でて、抱きしめて、褒めて、認めて、存在そのものを肯定し、目を見て話を聞いて、見守ることを続ける。

全部やるのは難しい。
だからこそ、やれるものの一つとして「抱っこチャージ」が大切と考える。
以前紹介した、プレジデントオンラインの方で反響があった記事がそれである。
http://president.jp/articles/-/16508?page=2

抱っこチャージ。
照れずにやれるかどうかが勝負の分かれ目である。

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