2015年3月5日木曜日

リフレーミングして見る

今回は毎年恒例「教育者モラロジー」の会からの学び。
講師のお一人である動物病院の先生のお話から紹介する。

「リフレーミング」という手法である。
読んで字の如く「Re」+「frame」。
枠組みを捉え直すという意味である。
つまり、欠点でなく、長所として捉え直し、相手に伝えるという手法である。
元々は「家族療法」(Family Therapy)というもので用いられる手法らしい。
(家族療法とは、家族を対象とした心理療法の総称である。)

以前、「角を矯(た)めて牛を殺す」
という諺について書いたことがある。
「少しの欠点を直そうとして、その手段が度を過ぎ、かえって物事全体をだめにしてしまう。」
という意味である。

元々の意味は、牛の角が少し曲がっているのを矯正しようとして、
無理に叩いたりひっぱたりして、弱らせて殺してしまうということから派生している。

そもそも、角が真っ直ぐであることが、そこまで大切かということである。
(欠点を見ないで長所を見るのが「美点凝視」であるが、これも大切な視点。)

ここで、冒頭の「リフレーミング」をする。
つまり、「角が曲がっている」ということを無視するのではなく、長所として捉える。
全ては意味づけなので、曲がっている良さを、主観的に意味づけすればいい訳である。

例えば「動作がのろい」は「ゆったり」「丁寧」などの要素につながる。
クラスの子どもの気になる点も、リフレーミングできないか考える。

またこれは別の場で学んだことだが、例えばまず自分の欠点と思われることを紙に書かせる。
みんなの前で読み上げるということを事前に知らせて書かせる。
それを、クラスのみんなで「リフレーミング」してどんどん発言していく、という実践もある。
ただし、これをやる場合、学級集団が前向きで仲の良い状態であることが前提である。

自己肯定感を高め、他者の良さを認めること。
この二つは両輪であり、その両方を高める良い手法であると思い、紹介してみた。

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