先日受けた研修での学びシェア。
講師は植草短期大学主任教授の佐藤愼二先生。
元教員の大学教授である。
特別支援教育のスペシャリストである。
「教育のユニバーサルデザイン」がテーマだった。
「教育のユニバーサルデザイン」とはどういうことかというと、
「特別支援の必要な子には必須。
その他の子どもにとっても、ありがたい。」
というもの。
気付かずにやっていることもあるし、気付かないでやれていないこともある。
それを意識してやっていこうという提案である。
わかりやすい具体例で、「静けさ」が挙げられた。
「静けさ」は授業環境の基盤であるという。
いわずもがな、授業中は静かな方が集中できる。
「活発な発言が出る」のと「騒がしくて落ち着かない」のは、全く異なる。
「静けさ」が基盤で「活発な発言」は有り得る。
「静けさ」が基盤で「騒がしくて落ち着かない」は有り得ない。
「静けさ」の中であれば、教師の指示がよく通る。
「静けさ」の中であれば、友達の発言がよく聞こえる。
「静けさ」の中であれば、思考が深まる。
要は「静けさ」というのは、聴覚的に余計な情報が入らない状態である。
聴覚情報の処理が苦手な子どもは、どの教室にも確実にいる。
そして、それ以外の子どもにとっても、静けさの中の方が学習しやすい。
極端な話、教師一人に生徒一人が一番集中できる。
これが、特別支援教室である。
しかし、現実的に考えて、これを全員にやることは不可能である。
だから、大勢いる教室での一斉指導の中でも、「静けさ」を作る必要がある。
教育のユニバーサルデザインというのは、様々な場で研究会も行われている。
これからの教育のスタンダードになる考え方であると思う。
2014年8月11日月曜日
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