2014年8月11日月曜日

「静けさ」もユニバーサルデザイン

先日受けた研修での学びシェア。
講師は植草短期大学主任教授の佐藤愼二先生。
元教員の大学教授である。
特別支援教育のスペシャリストである。

「教育のユニバーサルデザイン」がテーマだった。
「教育のユニバーサルデザイン」とはどういうことかというと、
「特別支援の必要な子には必須。
その他の子どもにとっても、ありがたい。」
というもの。
気付かずにやっていることもあるし、気付かないでやれていないこともある。
それを意識してやっていこうという提案である。

わかりやすい具体例で、「静けさ」が挙げられた。
「静けさ」は授業環境の基盤であるという。
いわずもがな、授業中は静かな方が集中できる。

「活発な発言が出る」のと「騒がしくて落ち着かない」のは、全く異なる。
「静けさ」が基盤で「活発な発言」は有り得る。
「静けさ」が基盤で「騒がしくて落ち着かない」は有り得ない。

「静けさ」の中であれば、教師の指示がよく通る。
「静けさ」の中であれば、友達の発言がよく聞こえる。
「静けさ」の中であれば、思考が深まる。

要は「静けさ」というのは、聴覚的に余計な情報が入らない状態である。
聴覚情報の処理が苦手な子どもは、どの教室にも確実にいる。
そして、それ以外の子どもにとっても、静けさの中の方が学習しやすい。

極端な話、教師一人に生徒一人が一番集中できる。
これが、特別支援教室である。
しかし、現実的に考えて、これを全員にやることは不可能である。
だから、大勢いる教室での一斉指導の中でも、「静けさ」を作る必要がある。

教育のユニバーサルデザインというのは、様々な場で研究会も行われている。
これからの教育のスタンダードになる考え方であると思う。

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