「セーフ!」という言葉がある。
多分、広まる前の大元を辿れば、野球である。
野球における進塁は、多くがギリギリの勝負である。
そのために、野球では滑り込み(スライディング)の練習があるぐらいである。
審判がいないとセーフかアウトかが判定できない。
その緊張感が、野球の面白さの醍醐味である。
しかしこれは、そういう勝負の世界だからいいのである。
日常生活において「セーフ!」という場面があったら、実質はアウトだと思った方がよい。
日常生活においてギリギリになるというのは、多くが計画性のなさ、不甲斐なさの表出である。
それは、時刻の場合もあるだろうし、相手の反応どうこうということもあるかもしれない。
会議ギリギリに間に合って「セーフですよね!?」と言ったとする。
まあ、周囲にいい印象を与えないのは間違いない。
実質、アウトである。
明らかに自分に落ち度があって失敗をしたのに、許してもらえた。
「セーフ!」と言ったとする。
明らかに、アウトである。
ねらった電車に駆け込み乗車した。
閉まるドアに鞄を挟ませて、駅員さんにドアを再度開けさせて乗り込んだ。
乗り込んだ電車としては「セーフ!」である。
社会的には、アウトである。
食器棚の高い所に無理に食器をしまおうとして、服に引っ掛けてコップを落としてしまった。
その時、割れなかったから「セーフ!」である。
しかし、そもそも落ちるような状態になっている時点で「アウト」である。
学校の場面で考える。
子どもが何か提出してきて「これでいいですか?」と聞いてきたとする。
それは「審判」である教師に対し「セーフですか?アウトですか?」ということである。
ここでいいか悪いか(セーフかアウトか)答えると、次からも審判を求めてくる。
ちなみに、あまり出来がいいとはいえないが「いいんじゃないですか」と答えると「よっしゃー!セーフ!」と言ってくることがある。
かなりアウトな反応である。
(ちなみに、そうならないための切り返し対応は「あなたとしてはどうなの?」である。)
廊下を走っていたとする。
たまたま注意する教師に見られなかった。
セーフ!である。
また次も走る。
いつかアウトになる。
ちなみにこれは、車における信号無視でも同じである。
いつか覆面パトカーに当たる。
学級経営でもいえる。
明らかにつまらない授業、理不尽な指導をしたのに、子どもが特に不満も言わずに、事なきを得たとする。
その時は「セーフ!」である。
しかし、これを続けていれば、確実にアウトな事態が待っている。
それが、学級崩壊や授業崩壊と言われる事態である。
「セーフ!」な事態に自分がなった時に、何をすべきか。
まず、「セーフ!」な事態とは、とりあえず今回は事故に至らなかっただけなのである。
その時、天に預けてある「事故ポイントカード」には1ポイント以上加算されたのである。
30ポイント以上たまると、もれなくアウトな事故となって出現する。
そんな感じである。
だから、「セーフ!」は「アウト!」へ一歩近づいた事態といえる。
「セーフ!」な事態になってしまった時は、アウトに至る前に対策を練るべき時である。
「セーフ!」は、適切で余裕な状態では出てこない言葉なのである。
「セーフ!」は、天からの注意、警告である。
直ちに対策を取るべきである。
そのままの習慣で生きていれば、確実にアウトに至るからである。
最近「セーフ!」と言った、あるいは思ったことがあったか。
そここそが、生活習慣等においてテコ入れすべき部分である。
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