2014年12月5日金曜日

『失敗学のすすめ』から「仮想失敗体験」の大切さ

次の本を読んだ。

『失敗学のすすめ』畑村洋太郎著 講談社(2000年)

十年以上前に発刊された本だが、とても興味深い内容である。
ここには「仮想失敗体験」というものの大切さが書いてある。

「仮想失敗体験」というのは、要は失敗をバーチャル体験することである。
何かというと、リーダーがあらかじめメンバーに「仮想失敗体験」をさせる。
そうすると、その失敗は実際には起きにくくなる、という話である。
仮想失敗体験をさせておかないと、現実にその失敗が起きてしまう。

例を挙げる。

例えば、家庭科で子どもにミシンを使わせるとする。
ここで怖いのは、ミシンの誤った使い方による事故である。
体育を筆頭に、家庭科や図工、理科という教科には危険なものを扱う実習があり、大けがをする可能性がある。
図工なら、カッターで指を切るかもしれない。
ミシンの場合なら、指を打ち抜くというケガがある。
だから、この事故は絶対に避けたい。

そこでどうするかというと、指を打ち抜く事故があった時の話をリアルに話しておく。
どういう状況でどうなってそういう事故が起きたのか。
実際に見たことがない場合でも、人に実体験を聞いたりして「仮想失敗体験」をしておく。

こういう話をしておくと、似たような同じミスをしなくなる。
例えば理科の実験は、一歩間違えると大変危険であることもわかる。
失敗を仮想体験しておくことで、失敗が防げる。

同僚とこの手の話題で話すのは勉強になる。
取り返しのつかない失敗は、仮想失敗体験を共有することで避けるようにしたい。

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