教室は、自分の考えを発表する機会が多い。
そして、声が小さいと聞こえづらい。
そうなると「大きな声で」という指導が入りがちだが、これだけだとうまくいかない。
前提条件がある。
まず、たとえ小さな声でも何とか聞こえる環境を作る方が先である。
原則は、仲間の発表中は全員が黙って聞く姿勢をとり、全力で聞くことである。
これがあると、何が起きるか。
何より、安心感ができる。
自分を尊重されているということも伝わる。
互いがそうなる。
安全・安心こそが挑戦のベースである。
それなくして、声の小さな子どもが大きな声で発表できるようになることなど考えられない。
(声が小さい子どもが普通に聞こえる程度の声量になるのは、発達も考慮してかなり時間がかかると思ってよい。)
大人でも、人前で自分の考えを発表をするのが苦手という人は多い。
当たり前のようだが、経験が大切である。
経験を積むにも、どういう場であるかである。
ぎすぎす、緊張して危険な空気の場で、発表に挑戦などできるはずもない。
プレゼン能力も、学習技能の一つである。
子どもたちに身に付けさせるべき能力である。
受け身で正解としての知識を与えられることに慣れていれば、自分で考えなくなる。
考える必要がないからである。
自分で調べたことを発表する機会が多くあれば、当然それも上手くなる。
そうであるならば、安心して発表できる場をいかに多く設けることができるかにすべてがかかっている。
子どもに大きな声や積極的な発表を求める前に、教室に安全・安心な空気が確保されているかを確認したい。
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