今年で東日本大震災から10年が経った。
昨日4月11日で、10年と1カ月である。
10年も経つのに、一部の被災地は復興の目処が立たない。
原子力発電所というのは、もたらすエネルギーが大きかった分、マイナスも甚大である。
その膨大な電力の恩恵を受けていたのは、特定の地域の人々ではなく、この国に住んでいる我々全員である。
全員が決して無関係ではない。
恩恵を受けていた以上、そこについては考える義務がある。
今は福島第一原発の汚染処理水の海洋放出の方針を固めたとのことで、今後ますます注視すべき事柄である。
技術的なことなど、何も直接的なことはできないが、風化させないことである。
問題が解決していないのに、見ないふりをしないことである。
問題への認識が大切である。
私がたびたびお世話になってきた「被災地に学ぶ会」には、昨年度、感染症対策のために全く参加できなかった。
そんな中、中心メンバーの方々は少数で活動していたとのことで、ご報告をいただいた。
ボランティアの数は大幅に減り、一年前の10分の1程度だという。
しかし、浪江町には「道の駅なみえ」が昨夏オープンするなど、住民の帰還を促すための復興事業が少しずつだが進んでいるという。
今年度こそは、何とか参加したいと願う限りである。
大きな問題が別に起きると、そちらに意識がいく。
新たな問題の方にばかり目がいきがちだが、その前からの問題は一向に解決していない。
こういうことは、日常でもよくある。
学校の問題などこの連続である。
例えば、全国のいじめ問題には「ブーム」があるように見える。
実は、ブームなどはなく、いつも問題は起きていて、都度大きなことがある度に注目されるだけである。
新しい問題にはきちんと向き合う。
一方で、以前からの未解決問題を放置しない。
被災地復興への問題意識は、今後も忘れてはならない大きな問題意識である。
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