思考法で何度か紹介しているが、「逆」を考えるというのは、物事を明確に捉える時に便利な考え方である。
例えば「なぜこれがあるのか」を考える時は、「ないとどうなるのか」を考えるとよい。
ルールの存在意義を考える時などにも有効である。
同じように、行動様式にもこれを採用してみる。
思い込みの逆をいってみると、うまくいくことが多い。
何でも使えるのだが、例を挙げて考える。
身体が疲れるから、姿勢を崩す。
実は逆で、姿勢を正して立腰を心掛けると、負担が減って腰が疲れなくなる。
お腹が空くから、たくさん食べる。
これも逆で、たくさん食べているのが、もっと食べたくなる原因である。
胃が拡張する。
食べる量を少しずつ減らしてゆっくり食べるようにすると、お腹が空きにくくなる。
疲れているから、不機嫌な表情、声になる。
これも意識的に表情を変えることで、逆に元気になる。
次のウィリアム・ジェームズの名言の通りである。
「楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ」
We don’t laugh because we’re happy. we’re happy because we laugh.
毎日ランニングを続けるのはきついから、週1で走ろうと決意する。
そうすると、続かない。
実は、週1よりも毎日走る方が続けられる。
毎日やることには意志力も判断も不要なので、精神的に楽である。
他のあらゆることがそうである。
さっぱり勉強しようとしない我が子に、勉強をしろという。
これはほぼ確実に、余計に勉強を進んでしなくなる。
ここへのアプローチ方法は様々にあるが、少なくとも正攻法ではうまくいかないのはもはや自明である。
逆説的に考えると、勉強しようとしないのは、十分に遊んでいない可能性がある。
・・・挙げればきりがないが、そういう考え方もある。
楽だと思う方に流していることが、実は苦を生んでいるというのが基本パターンである。
自分がつい安きに流しているものに対し、試しに実行してみると、何か変わるものがあるかもしれない。
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