2019年12月19日木曜日

セルフエスティームを高める

セルフエスティーム(自尊感情)について。
大学の授業で学んだ際に、面白い話があった。

セルフエスティームとは、簡単に言うと、「自分には生きている価値がある」と考えられる傾向である。
日本では、「謙譲の美徳」が悪い形でここに反映しており、セルフエスティームが世界一低い傾向がある。
(特に中学生の女子が最低値になるというデータがある。)

ある研修会で、高校の先生から次のような質問を受けたという。
「自分の苦手なところやダメなところを自覚するのも、同じくらい大切ではないですか。」

皆さんは、どう考えるだろうか。

ここを、研修講師をしたその先生は、完全に否定したという。
それは「間違い」であると。

それも大切だが、「同じくらい」ではない。
セルフエスティームが高い方が、ずっと大切である。
なぜなら、セルフエスティームが低い人間にとって、苦手やダメな点を自覚したところで、デメリットしかないからである。
自覚させられたことにより、更に落ち込むことになり、より不活動になる。

つまり、勘違いしている方がずっといい。
人間の可能性なんて、誰にもわからない。
少なくとも、自分はダメだと思って諦めてしまうよりも、勘違いして行動する方が、伸びる可能性がある。
まずは動かないと、伸びる可能性はゼロである。

子どもの教育では、まずこのセルフエスティームを高めること。
苦手を意識させようとしなくても、本人はよくわかっている。
それよりも、長所を伸ばす方に全力を注ぐ段階である。

幼稚園児相手に、「できないこと」を羅列して自覚させることの愚かさを考えればすぐにわかる。
「何でこんな簡単なことができないの!」
・・・・子ども的には、何でそんなことを言えるのかを、大人の方に聞きたいところである。
一番親身に考えているつもりの、親や教師こそが、最も子どもを「ダメ」にしている。

セルフエスティームを高める。
誰から。
大人からである。
あなたがあなた自身の価値を信じることができなければ、子どもが自分の価値を信じることはない。

大人のセルフエスティームの向上と、自信の確立。
それができれば、子どもの可能性を信じることができる。

子どもにガミガミ言いがちだとしたら、自分自身のセルフエスティームの低さを疑ってみることが優先事項である。

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