子どもの意見を尊重する。
文句なしに聞こえはいいのだが、これも場合による。
尊重しない方がいい場合もある。
子育てをしている方はわかると思うが、我が子の意見を完全に尊重していては生活が成り立たない。
例えばおやつを無制限に与えれば、夕食を食べなくなるのは自明の理である。
テレビやゲームも同様。
寝る時間を整えるのは、家庭教育の力であり、子どもの意見の尊重はしていられない。
しつけは「おしつけ」から来ているが、おしつける面があってもいい。
特に、安全に関する面は、「おしつけ」でいい。
安全の判断のできない子どもに、赤信号では渡ってはいけないと厳しく言い続ければいい。
安全は何よりも優先される。
(一方で、子どもの冒険心の尊重は大切である。
木などの高い所に登るのを一律に止めさせれば、将来的に逆に危険である。)
学級のささいな場面でいうなら、席替え。
子どもの意見の尊重は必要か。
これも、場合による。
座席を決める意義の最たる部分は、学習効果の向上である。
落ち着いて学習できる、交流ができるといった面を重視する。
視力の弱い子どもは当然黒板に近い前の方がいい。
学習の準備や作業速度が極端に遅いなど、直接教師が支援をした方がいい子どもは、近くにいた方がいい。
周りの動きを見れば真似して動けるどもは、二列目以降がいい。
これらのことがわかっているなら、座席は子どもの自由にせずに、指定した方が効果がありそうである。
こういったささいな場面は、たくさんある。
どこで子どもの意見を尊重するのか、こちらの意見で進めていくのか。
ねらいに即して判断し続けることが望まれる。
2016年11月4日金曜日
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