最近あまり書いてなかった、若年層向けの指導実践・技術の話。
どの教科でもそうだが「創作」をさせる時がある。
(図工科などはほとんどがこれである。)
創作をさせるまで至るにも、基本的なステップがある。
第一に「モデルがある」こと。
第二に「たくさん触れる」こと。
第三に「意欲が湧くまで待つ」こと。
第四に「模倣する」こと。
第五で「創作」である。
例えば、国語科の実践。
最終的なゴールとして詩を創作させたい時。
まず導入として「モデル」となる詩を提示する。
これは教科書に載っている詩でもよい。
最終的な創作で目指す詩の形に近いものがよい。
「なりきり」で詩を書かせたいと思った時には、工藤直子作の「のはらうた」を導入に用いたことがある。
すると、他の詩も読みたくなる。
工藤直子作品を揃えてみるのもいいし、他にも図書館に行けば色々ある。
とにかく、ここはたくさん触れて、多くの作品に読み浸らせる。
そうすると「書いてみたい」という気持ちが湧いてくる。
次に、お気に入りの詩を集めた「詩集」づくりに入る。
書き写すことにより、さらに作品にじっくり向き合うことになる。
ここで、自然と基本的な技法が身につくことも多い。
詩集づくりをしていく中で、「自分でも書きたい」となれば、そこでやっと創作である。
また、創作のために、教師が作ったものをモデルとして提示することもある。
遠回りのようだが、創作に至るルートとしては自然で確実である。
創作につながるモデルについては、教師が事前に作っているのが基本である。
創作の際の苦労や躓き、ポイントがわかる。
モデルは作るが、子どもの作品は大部分がここに似てくるので、場合によっては提示しない方がよいこともある。
とにかく「はい作ってみよう」でいきなり作らせず、指導すべきは指導する。
特にたくさん触れて浸らせる活動は、たっぷり時間をかけて中心に置く。
創作まで持っていきいたい際の、基本型である。
2016年11月16日水曜日
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