今はパラリンピックが話題だが、オリンピックの時期に書いた記事。
日本人選手団も目覚ましい活躍を見せ、大変盛り上がっている。
選手達はやはり期待を裏切らないというか、本当に見事である。
国を背負っている以上、失敗してもくさるというような選択肢はない。
起死回生の大逆転がある。
一見ピンチな状況をチャンスに変えるのを見ると、人は感動する。
ところで、そんな映像を見ていると「自分もあの舞台でやれたら気持ちいいだろうな」と憧れる。
そこで、こんなことを考えた。
今から自分の得意種目でいいので「明日、オリンピックに出てください」と言われたらどうだろうか。
記念とかではなく、正式に国の代表としての本気の参加である。
映像も世界中に配信される。
ものすごい「チャンス」である。ビッグウェーブである。
しかし恐らく、99.99%以上の人が断るのではないかと思う。
チャレンジしようとかのレベルの差ではない。
いくら世界の晴舞台とはいえ、いきなり言われたら「大ピンチ」以外の何者でもない。
では、どんな人にとって「チャンス」となるのか。
構えができている人である。
準備ができている人である。
そこに行くつもりで目指していた人である。
2020年からオリンピック種目になるサーフィンで例えるとわかりやすい。
例えば台風の影響で、とんでもない大波が来ることがある。
通称「お化け」といい、文字通り化け物のような大波である。
サーファーはボードにうつ伏せ状態で波に向かうので、岸から見るのとは迫力が全く違う。
この「お化け」は、上級サーファーにとっては「ご馳走」であり、大チャンス。
一方それ以下のレベルのサーファーにとっては「災害」であり、大ピンチである。
しかもこの「お化け」は大抵「セット」になっており、大波が一発で終わらず何度も連続で来る。
一度飲まれたら最後、浮かび上がろうとした瞬間にまた大波に襲われる、恐怖の連続である。
だから、「待ってました」となるのは、それ相応の修行と万全の準備をしているプロ級サーファーだけである。
それ以外のレベルの人は、そもそもそんな時には海に入らない。
遠方から波を求めて3時間の距離を車で来たとしても、「入らない」という決断をする。
悔しいが、それは英断である。
下手に入れば命の危険にさらされ、周りの人にも多大な迷惑をかけることになる。
あまりに分不相応であれば「やらない」というのも立派な選択肢の一つである。
話がサーフィンの内容に逸れたが、とにかくピンチになるかチャンスになるかは構えによる。
準備している人には女神に見えるし、そうでない人には悪魔に見える。
常にしっかり準備をして、ピンチではなくチャンスに見えるようにしていきたい。
2016年9月25日日曜日
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