心理学の本とか、マネジメントの本とか、色々読んでいると、リーダー論における共通項があった。
それは、リーダーとは、責任をとれる人であるという一点。
逆に言うと、相手の責任をとれない人は、その人にとってのリーダーとは言えない。
本物のリーダーは、責任は自分がとるが、やり方は任せる。
要は、縦軸「責任」と横軸「やり方」の二軸の表で見ればよい。
すると、四領域できる。
表の右上Aが「責任をとってやり方を任せる」 理想のリーダータイプである。
表の左上Bが「責任をとってやり方も細かく指示する」 ワンマンタイプのリーダーである。
表の右下Cが「責任もやり方も任せる」 完全丸投げ放任タイプである。
表の左下Dが「責任をとらないが、やり方は細かく指示する」 保身無責任タイプである。
どれが理想のリーダー像かは、相手のタイプによる。
Aが良さそうだが、これはあくまで自主性のある人、チームにとっての理想のリーダーである。
Bは、メンバーが未熟な段階や、自主性のない人にとっては有難いリーダーになる。
Cは一見良くなさそうだが、とにかく口出しせず自由にやらせて欲しいという血気盛んな人には割と合う。
Dは最低で、万人にとって厄介な存在である。
学級担任というのは、リーダーである。
自分は、どのタイプの学級経営をしているか。
クラス万人受けは難しい。
しかし、Dのタイプは避けたい。
Dの例を挙げると、指示だけだして、失敗したら怒るというような行為である。
また、教えた子どものテストの点数が悪く、それを子どものせいにするのも同様である。
教えた以上、責任は教えた担任の側にある。
もし思い当たる節があったら、即反省して改善すべきである。
Aの例に近付く方法の一つが、上越教育大学の赤坂真二先生の推奨している「クラス会議」の手法である。
子どもたちが自分たちで何をすべきか話し合い、行動していく。
なお、子どものしたことである以上、責任は担任がとることになる。
大変さもあるが、自主性を育てる上で理想的な手法である。
時にBタイプでぐいぐい引っ張ることがあってもいい。
時にCタイプで子どもに本当に自由に任せることもあるかもしれない。
それでも、基本はAに置きたい。
子どもの生きる力は、Aタイプのリーダーのもとでこそ「伸び伸び」と育つのではないかと考える次第である。
2015年12月29日火曜日
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