先月実施した公開研究会の協議では、自治的学級づくりにICTが有効かどうかを中心に据えた。
参観者の質問に対し、今回、ICTの位置づけは「道具」であると答えた。
はさみやのりと同じ「道具」である。
常備しており、必要なら使うし、必要ない時は使わない。
それだけのものである。
ただ、他の道具との明確な違いがはっきりした。
それは、子どもが自治的な活動をするのに必要な
「時間」
「空間」
「仲間」
の3つについて、圧倒的に便利な道具だということである。
時間と空間を越えて仲間とつながれる道具である。
居場所や時間に関係なく、仲間とつながれる。
現に、このオンラインの学習の場では、北海道から沖縄、場合によっては海外まで繋がれる。
子どもたちの家での時間も、まばらである。
なかなか都合が合わないという時もある。
そういう場合でも、チャネル(掲示板)に投稿しておけば、都合のつく時にやりとりができる。
特に、夏休みの自宅学習期間などは活用の大チャンスで、会えない仲間をつないでくれる。
積極的に使いたい子どもにとって、ICTの活用は自発的な係活動の有効な手立てになりそうである。
・・・とはいえ、学年の発達段階における活用具合も課題になった。
高学年に比べ、低学年はやはり圧倒的にリテラシーは低い。
しかし、だからこそ、低学年から活用しておけば、使いこなせるようになるという考えである。
何事も、まずはトライである。
最後に力を入れて話したのが、次のことである。
「子どもにやらせると失敗するからといって先回りすれば、いつまでもできない。
失敗を前提に信じて任せてみる。
信じるのは、失敗しないことではなくて、失敗してもいつかはできるようになるということについて。
(点で見るのではなくて、線で見るということ。)
教師は、責任を取りたくないから、つい挑戦させること、失敗するかもしれないことから逃げてしまっていないか。
それではいつまで経っても自発的・自治的な子どもは育たない。
失敗を前提に、信じて任せてみること。
教育活動の全てに言える。」
結局、ICTどこにいったという話ではあるが、そういうことである。
あくまで便利な道具として使うのであって、目的は自治的な学級づくり、それができる子どもの育成である。
最近の公開研究会では毎回クラス会議が中心だったので、新鮮だったのではないかと思う。
引き続き実践を積み重ねて、まとめていきたい。
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