2021年8月20日金曜日

ICTは「時間」「空間」「仲間」をつなぐ

 先月実施した公開研究会の協議では、自治的学級づくりにICTが有効かどうかを中心に据えた。


参観者の質問に対し、今回、ICTの位置づけは「道具」であると答えた。

はさみやのりと同じ「道具」である。

常備しており、必要なら使うし、必要ない時は使わない。

それだけのものである。


ただ、他の道具との明確な違いがはっきりした。


それは、子どもが自治的な活動をするのに必要な

「時間」

「空間」

「仲間」

の3つについて、圧倒的に便利な道具だということである。


時間と空間を越えて仲間とつながれる道具である。

居場所や時間に関係なく、仲間とつながれる。

現に、このオンラインの学習の場では、北海道から沖縄、場合によっては海外まで繋がれる。


子どもたちの家での時間も、まばらである。

なかなか都合が合わないという時もある。

そういう場合でも、チャネル(掲示板)に投稿しておけば、都合のつく時にやりとりができる。


特に、夏休みの自宅学習期間などは活用の大チャンスで、会えない仲間をつないでくれる。

積極的に使いたい子どもにとって、ICTの活用は自発的な係活動の有効な手立てになりそうである。


・・・とはいえ、学年の発達段階における活用具合も課題になった。

高学年に比べ、低学年はやはり圧倒的にリテラシーは低い。

しかし、だからこそ、低学年から活用しておけば、使いこなせるようになるという考えである。


何事も、まずはトライである。


最後に力を入れて話したのが、次のことである。


「子どもにやらせると失敗するからといって先回りすれば、いつまでもできない。

失敗を前提に信じて任せてみる。

信じるのは、失敗しないことではなくて、失敗してもいつかはできるようになるということについて。

(点で見るのではなくて、線で見るということ。)

教師は、責任を取りたくないから、つい挑戦させること、失敗するかもしれないことから逃げてしまっていないか。

それではいつまで経っても自発的・自治的な子どもは育たない。

失敗を前提に、信じて任せてみること。

教育活動の全てに言える。」


結局、ICTどこにいったという話ではあるが、そういうことである。

あくまで便利な道具として使うのであって、目的は自治的な学級づくり、それができる子どもの育成である。


最近の公開研究会では毎回クラス会議が中心だったので、新鮮だったのではないかと思う。

引き続き実践を積み重ねて、まとめていきたい。

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