先日、『やる気スイッチ押してみよう!』の共著者の飯村先生と話していて出た話題。
「私のやる気スイッチを押してください。」
セミナーとかで、結構よく言われるフレーズである。
そういうタイトルの本を書いているのだから、当然ある質問である。
「とりあえず、本を買ってください。」
とは言わない。
質問してくる人も読んでくれた人が大半である。
なので、真面目に答える。
前回の話と同様、これも万人に通用する方法はないが、色々方法は示せる。
その一つに、教師自身が憧れを持つことが大切だと思っている。
「あの先生みたいになりたい」という思いを持つと、突然変わる。
または「こんな学級をつくって、こんなことしてみたい」という具体的な思いがあると、変わる。
つまりは「何のためにやるのか」という動機付けである。
おすすめの書籍を紹介する。
『何のために』中村文昭著 サンマーク出版
http://www.sunmark.co.jp/book_profile/detail.php?cmn_search_id=978-4-7631-3337-3
タイトルの「何のために」は、やる気スイッチを入れる方法の中でも、核になる部分の一つだと思っている。
『やる気スイッチ押してみよう!』の第一章の「率先垂範」の中に、次の項目がある。
(1)口癖マジックワードは「楽しいね!」
(2)みんなが学校に来るのは何のため?
(3)教師が学校に来るのは何のため?
(4)背中で示し,誰かの「あこがれ先生」になる
この(4)で、中村文昭さんと「あこがれ先生プロジェクト」の紹介をしている。
つまり、この本を書くに当たって、私がかなりの影響を受けている人物である。
中村さんを全然知らない方は、一度でいいから本を読むか、できれば講演を聴きにいって欲しい。
やる気スイッチが入ること請け合いである。
ところで、私は『やる気スイッチ押してみよう!』のこの章で「夢を持つ」ことの大切さを書いている。
一方、参考にしているはずの中村さんは、真逆のことを言う。
「夢なんてなくていい。目の前の人を喜ばせていくことが大切。」と言う。
誤解なきよう言うと、中村さんは夢を持つことを否定していない。
紹介した本によると、「目標達成型」と「天命追求型」があるという。
タイプによるということである。
やる気スイッチの入り方一つとっても、人によって合う合わないがある。
自分に合う手法を選択すること。
何が合うのかはわからないのだから、疑わしくてもとりあえず試してみること。
脳は、新しいことに出合うと活性化するので、この行為自体もやる気スイッチが入る。
問題は、そのやる気自体がないことかもしれない。
そこは仲間を誘うとか誘われたら即決で行くとかして、「他律」の方法を使う。
やる気スイッチがOFFになっている人は、とりあえず『何のために』のご一読をおすすめする。
2015年9月23日水曜日
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