2015年9月12日土曜日

天国から地獄へ

前号の続き。
次の本の内容を少しだけ紹介する。

『思春期の子どもとつながる学級集団づくり』赤坂真二編著 明治図書
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-185824-7

私の書いたものの項目だけ羅列すると
1(1)思春期には性差を意識した指導を心がける
 (2)子どもとの良好な関係を築くために『信・敬・慕』を意識
2(1)まずは男女を混ぜる グループを混ぜる
 (2)思春期の陰湿ないじめと向き合う
 (3)思春期の子どもの自主性を尊重し、主体的に動けるイベントを
 (4)天国から地獄へ 思春期の子どもは「隠す」 教師は見えない
 (5)同じ轍を踏まないために 子どもを観る視点を増やす

この中の2(4)天国から地獄へ について。
この項が、私の今回の原稿の肝である。

この中で、次の言葉を紹介している。
==================
「自分は子どものことが結構見えている」「なかなかの力量だ」などと慢心した時は、
すでに相当な転落が始まっています。
==================

自戒を込めて書いた文章である。
思春期の子どもは、隠すことのプロである。
この点において真正面に取り組んでは、到底大人が太刀打ちできるものではない。
一見うまくいっているように思える学級経営が、実は深い闇をはらんでいることが多々ある。
それを知って学級経営をするのと、知らないのとでは大違いとなる。
だから、失敗例を知っておくといい。
進んで自分からわざわざ大ケガする必要はない。
「人の振り見て我が振り直せ」である。
「対岸の火事」と思わず、「他山の石以て玉を攻べし」である。
ぜひ自分の糧にしていただきたい。
それでこそ、執筆者陣が自らの失敗を公開した甲斐がある。

私自身、この言葉を常に胸に抱いている。
傍目にも危ないような時は、本人も自覚しているから慎重になるので、安全である。
周りからもてはやされている時は危うい。
うまくいっているような気がしている時は危うい。
周りより自分が優れているなどと微塵でも思った時は、一番危うい。
(周りの先生を批判している覚えがある時は、危険信号である。)
もうそこからジェットコースターばりに真っ逆さまである。
高く持ち上がった分、構えてない分、大ケガをする。
二十代半ばから三十代半ばの十年間に特にやりがちな失敗である。
大体が、周りのサポートにも気付いておらず、感謝も足りていないことが多い。

一つ、勉強の材料として、本書を使っていただければ幸いである。
『やる気スイッチ押してみよう!』
http://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-164614-1
の方も、もし未読なら、ぜひご一読いただきたい。

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