2014年2月26日水曜日

角を矯めて牛を殺す

先日参加した道徳の研究会での学び。

「角を矯(た)めて牛を殺す」
という諺がある。
意味を辞書で引く。
「少しの欠点を直そうとして、
その手段が度を過ぎ、
かえって物事全体をだめにしてしまう。」
と広辞苑にある。

元々の意味は、牛の角が少し曲がっているのを矯正しようとして、
無理に叩いたりひっぱたりして、弱らせて殺してしまうということから派生している。

教育にありがちな失敗を戒めた諺であると解釈した。

角が真っ直ぐな方が格好がいい。
しかし、牛を構成する要素は角だけではない。
角が真っ直ぐでも、痩せていては、役割を果たせないかもしれない。
角が曲がっていても、他が優れているなら、価値があるだろう。
(ひたすら「角の真っ直ぐさコンテスト」に出るだけなら話は別だが。)

ちなみにこの諺は、「日本人の良さをもっと誇るべし」という話の中で引用されていた。
例えば、日本人は、自己主張が弱いと認識されている。
だからといって自己主張のはっきりした外国人を目指すのはいかがなものか。
「話すのが得意」より「聞くのが得意」な子どもの方が、将来的には伸びているように思う。
日本人としての良さをもっと誇り、伸ばす方に目を向けても良いのではないかということだった。

「かくあるべし」という理想の姿を持つことは大切である。
しかし、一つの要素に拘りすぎて、他の良さを見逃すことは避けたい。

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