学級経営学習会での学び。
新刊タイトルの「指導の本質を見抜く」「スルーorリアクション」をテーマに話をした。
その後、個別の質問を受けてみんなで考え、私も考えを述べるという形で行った。
質問の内容は書けないが、はっきりわかったことは、大抵みんな同じことで悩むという点である。
そして経験年数が多い人ほどそれを乗り越えてきているので、どう対処したかという事例は話しやすい。
また、今その最中にいて苦しんでいる人ほど、共感しやすい。
そう考えると、様々な人がいた方がよい。
少人数のメリットも感じた。
一人一人の声を聞くことができる。
今国の施策で全ての学級を35人以下にしようという動きがあるが、方向性としては歓迎である。
できれば将来的には、25人か20人ぐらいまでにできたら最高である。
それだけでも、学級内の多様性は十分に担保される。
かねてより、セミナーでもなるべく少人数を推してきた。
宣伝をほぼせずに百人以上呼べる講師の方のセミナーでも、先着40人に絞ったこともあった。
規模が大きくなるほど「講義型」「伝達」になってしまうからである。
(多人数に一斉に伝達できるという点で、これはこれで大きなメリットがある。)
さて、学級経営の学習会なので、子どもへの指導の悩みがメインである。
多くの悩みの根本は「思い通りにならない」ことへの苦悩である。
ここへの対処の基本は明確で「思い通りにしようとしない」ことである。
自分の心や行動すら思い通りにならないのに、まして他人は自分の思い通りにならなくて当たり前である。
何より前に、理解がある。
自己理解があってこそ、自分の心と行動にアプローチできる。
他者理解があってこそ、他者にアプローチ可能になる。
対処の「万能フレーズ」をいくつか紹介したが、その中の一つが
「どうしたの?」
である。
子どものトラブルへの介入には、理解が必要である。
しかし、そんなこといきなり分かる訳がない。
だから、まずは「どうしたの?」で対応し、最初の情報収集をする。
この言葉の中には「心配」が含まれる。
心配は、限りなくこちらの主体的な行為である。
相手がどんな態度であっても、使えるフレーズである。
(子ども側が抵抗できる言葉としては「うるさい」「関係ないでしょ」ぐらいである。
立場上見逃せないからこそ、こんな面倒なことをわざわざ聞いているのであって、大いに関係がある。)
子どもをどうにかしようとしない。
自分がどうにかしたいと思っていることに気付く。
指導の本質を見抜くための視点の一つである。
そういった視点から対応を考えると、突破口が見えることがあるかもしれない。
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