前号の「何となくを言語化する」ということの続き。
どうすれば「最高の学級づくり」ができるかを考える。
手前味噌ながら、昨年度、良い学級経営ができたと思う。
至らない点は多々あるものの、子どもたちは確実に成長を自覚していた。
保護者の皆様から「子どもがこの一年ですごく変わった」という有難い言葉を複数いただけたのも事実である。
(一方で、表に出てこないだけで不満も確実に存在するであろうことも、常に念頭にある。)
では、どうすればそうなるのか。
そこが、学級経営に悩む多くの教師の興味・関心の集まる部分である。
その「学級経営の必殺技」を、真剣に考えてみた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・思いつかない。
いや、正確に言えば、「必殺技」「決め手」が思いつかないのである。
一方で、こまごまとした実践や心がけは羅列できる。
割と、一工夫したり、がんばったりしたかと思うものやキーワードを羅列すると、
「クラス会議」「学級目標活用」「主体変容」「率先垂範」「24時間道徳」
「拍手」「3分間日記」「学び合い」「掃除」「給食」「歌」
「とにかく漢字」「外遊び」「得意技発表会」「会社活動」
「8の字跳び」「跳び箱」「鉄棒」「二重跳び」「水泳」
「10マス計算」「難問」「ことわざカルタ」「百人一首」
・・・・多分、まだまだある。
単語だけ並べても内容がさっぱりわからないと思うが、とにかく色々やっている。
「これ!」という決め手が絞れないのである。
ちょうど1年ほど前にも紹介したが、二宮尊徳の言葉の一つに「積小為大」がある。
小さいことを積み重ねることで、大きなことを為すということ。
「小」とは身の丈にあったことであり、平凡なこと。
それを集めることで、大きなことになる。
前号の話で私が「どうすればそうなるのか」を答えられなかった点が、そこにある。
極論すると「これをやればこうなる」という必殺技は、無い。
本当に、本当に小さなことの積み重ねなのである。
「8の字跳び」という実践一つについても、これ自体が小さな小さなことの積み重ねである。
一方で「一事が万事」ということも真実で、一つうまくいくと連動して他のことがうまくいく。
例えば「学級目標活用」は、私の中で外せない中心実践である。
ここは徹底する。
また、「24時間道徳」ということも、子どもに話すとともに常に自省している。
「これは、自分の道として正しいと信じられるか」と常に自問する。
子どもにも投げかける。(面倒な先生である。)
そうやって、自分の学級経営の「芯」を作っていく。
長くなったが、要は「必殺技」は、存在しないという結論である。
成功の秘訣があるとすれば「積小為大」。
小さなことの一つとして「学級開きや学級目標をどうしているか」というようなことなら、話せる。
(ちなみにこれは、3月30日の文科省でのセミナーでお話しした内容。)
成功への近道はない。
ただ、成功への道はある。
遠く見える道程も、一歩ずつ。
それも、行きつ戻りつである。
目の前の小さなことを丁寧に行うことが、ダイヤモンドの原石を削る作業である。
毎日を「繰り返し」でなく「積み重ね」で生きたい。
2015年4月25日土曜日
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