2013年7月8日月曜日

分数÷分数からの考察

分数÷分数の割り算を教える。

この計算自体は簡単である。
授業でやらなくても、できるようにはなる。
しかし、できることとわかっていることは違う。

どちらが上かというより、次元が違う。
わかるけどできない、という場合もあるし、できるけどわからない、という場合もある。

例えばスマホの操作自体は、2歳児でもできる。
しかし、構造を詳しく説明せよと言われたら、大人でもまずできない。
電化製品などは「できる(使える)けどわからない」の代表格である。
スポーツでも同様である。
「コツは?」「さあ?」という感じ。
本人はできるけど、どうやるかは伝えられないということはよくある。

逆に、わかっているけど本人はできないということも多い。
大学教授などは素晴らしい理論を作るが、やれと言われてもやらない。
(理論を作ることが仕事なのだから、それでいいと思う。やるのは現場の教師だ。)

分数の割り算の場合、計算ができること自体を誉めない。
「こんなのわかってる」「簡単だ」という子どもは多い。
大抵、「ひっくり返してかければいいんでしょ」程度の知識である。
その場合、穏やかに「なぜ」で詰めまくる。
もしもそれで説明できるようなら、初めて大いに誉める。
計算ができることに価値があるのではない。
その原理を知ったり、求める過程を経たり、感動することが大切である。

算数を、無機質なつまらないものにしてしまうのは、その辺りに原因があるように思う。

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