発問の種類は様々あるが、これは使えるという問い方がいくつかある。
その中の一つが「いくつ?」である。
数を問う発問である。
または、数を指定する発問である。
この問い方は汎用性があり、かつ限定性があるのが優秀である。
例えば理科。
蟻の体がいくつに分かれているか、足は何本か、などと問う。
花びらの数やおしべとめしべの数。
数を問われると、自然にじっくり観察するようになる。
解も間違いなく確定する。
国語の場合。
数そのものをきくより、数を指定して問う方が、限定性があって使いやすい。
全体を3つに分けよ。
20文字で要約せよ。
10文字で書き抜け。
「右」という字の二画目を指でかけ。
「○○」という言葉が何回出てくるか。
問われることで、文章をじっくり読み直し、根拠を考えることになる。
体育の場合。
ハードル間は、何歩が跳びやすいか。
脈拍10秒間で20~22になるペースで3分間走りなさい。
10人とパスしたら座ります。
問われることで、思考力を使って意識的に体をコントロールして運動を行うようになる。
考えながら動くと、最初はぎこちない。
しかし、これがやがて無意識化して、運動が自動化するのが「上達」である。
どの教科でも「数」を意識すると、発問が考えやすいように思う。
ただし、注意すべきは、「どうでもいいことは問わない」ということ。
意識しないと、時にどうでもいい数を問うというミスを犯す。
その数を問うことで、どんな学力の向上や効果があるかを考えて使うのが大切である。
2012年8月20日月曜日
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